エルモラール村の
テロワール

3億6000万年前に遡るユニークな土壌と気候

3億6000万年前に形成された ユニークな大地は石炭紀のスレート(粘板岩)で、海洋の化石を含んでいます。 地中深くに根を這わせたブドウの木は毛細根から、 理想的なワインを生み出す豊富なミネラルを吸い上げ、提供してくれます。

DOQ プリオラートとマウンテンワインズ・オブ・エルモラール

プリオラートは、タラゴナ県の中央部にある小さな山岳地方で、スペインの北東、南カタルーニャに位置します。
グリフォイ・デクララは、プリオラート地方の南西に位置するエルモラール村に、2つのワイナリーを所有しています。
エルモラール村は、2つの異なる土壌タイプを持つ希有な地質から、DOQプリオラートとDOモンサンの2つの原産地呼称を持つ 、特別な村です。

DOモンサンのエリアにあるグリフォイ・デクララのワイナリーとブドウ畑は、例えば、モンサンの典型的な土壌と地形より、DOQ プリオラートの特徴(山岳地帯、激しい斜面、スレート土壌など)に近いことを始め、色々なこだわりから、2017年、DOモンサンを離脱し、 スペイン政府とEUから認証を受けた「マウンテン・ワインズ・オブ・エルモラール(MWEM)」(ISO17065)を起ち上げました。

エルモラール村の自社畑限定、100%有機農法により栽培され、手摘み、生産者元詰め、クオリティと地域の独自性を重視する厳格な規定により、この土地を最大限に表現すること、そしてトレーサビリティの管理を目指しています。

エルモラール村のブドウ畑

100%自社のブドウ畑

マウンテン・ワインズ(MWEM)

エルモラール村の自社畑

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マウンテンワインズとは?

グリフォイ・デクララは、2017年、自発的にDOモンサンを脱退し、2018年1月、  スペイン政府とEUから認証を受けた独自の外部監査と品質管理システム 「マウンテン・ワインズ(MWEM)」(ISO17065)を起ち上げました。  MWEMのもと造る全てのワインは、高い品質と、エルモラール村の自社畑のテロワールと環境、  伝統を守る為、有機栽培に基づいています。

土壌

プリオラート地方の、山の影響を受けた、特別な地理的条件の揃ったエルモラール村の自社畑のあるエリアを、MWEM(マウンテンワインズ・オブ・エルモラール)と呼びます。

エルモラール村 は、プリオラート地方の西側にあり 、マウンテン・ワインズのブドウ畑は、村の東半分の急斜面に位置します。

ブドウ畑はDOQプリオラートの畑と隣接、交錯しており、そのほとんどがDOQプリオラートの土壌に似ていますが 、中には砂質とスレート土壌(リコレリャ)に、少し粘土質が混ざった複雑な土壌もあるのが特徴です。

DOQプリオラートの自社畑との違い

気候は、DOQプリオラートのグリフォイ・デクララの畑とほぼ同じです。

MWEMとDOQプリオラート、違いはあるのでしょうか?

もちろんブドウ畑によって、いくつかの違いがありますが、一番の違いは、土壌です。

グリフォイ・デクララのフラッグシップワインは、MWEMのエリアにある樹齢100年以上のカリニェナ100%のワインです。このブドウ畑は収量がとても低く(1株あたり400g)、何世代もの時を経て、伝統的な栽培方法を受け継いできました。エルモラールの真のテロワールから生まれた、唯一無二のワインを味わうことができます。

グリフォイ・デクララ DOQプリオラート

エルモラール村の自社畑

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気候

プリオラートの気候は、 複雑な地形を観察することによってのみ理解することができます。山岳地帯で山々に囲まれているため、雲が山を越えて谷に入り込み、雨を降らせることは非常に困難です。

また、空気が谷に滞留する為、夏は暑く乾燥しますが、夜には気温が20度以下に下がるほど、朝晩の寒暖差があります。さらに、冬は氷点下に達します。北西からの乾いた冷たい風が谷間に吹きつけることで、大きな寒暖差を生み出します。

エルモラール村の日照時間は長く、雨がプリオラートの中で最も少ない村の一つで、時には年間降水量が200 mm に満たないこともあります。

土壌

DOQ プリオラートは、急勾配が特徴的なワ イン産地です。 基本的にリコレリャと呼ばれる粘板岩で、有機物質をほとんど含まない比較的酸性の土壌ですが、その高い排水性が、ブドウの根がより深く地中に達するのを可能にしています。  茶色または青みがかった色の石はとても脆く、ブドウの根は水分と栄養素を探して、地中深く根を張ります。 プリオラートのワインに、 最大の長所と評される特徴を与えているのが、これらの土壌です。  これらの地理的および気候条件は、非常に低いブドウ収量をもたらし、樹齢100年のブドウの木一株の平均収量は400g以下  (グラン・プレディカット・ネグレ)で、ワインにとても ユニークで、ミネラルのニュアンスの個性を与えます。

マス・デ・バスト畑の断面(MWEM)

• 砂質土壌、粘土(パナル=ローム)、粘板岩(リコレリャ=スレート)

• 土壌の形成時期
200万 年前(パナル)
3億6千万年〜3億年前(リコレリャ)

• 土壌のタイプ
崩積性堆積物の蓄積によって形成

• 特徴
淡い黄土色や赤土の柔らかい粘土質の土壌 (パナル=ローム)。
茶色または青みがかった色の積層岩と、
細かく 積み重なった シルト(沈泥)が混合した土壌 。(リコレリャ=粘板岩)

• ブドウ栽培への効果
DOQ プリオラートに隣接しているので、スレート土壌と、石灰岩、ローム(パナル)、粘土質が混ざり合い、
スレート土壌が表土25〜30 cm を薄く覆っています。ブドウにとって、大変過酷で複雑な土壌です。
石灰岩は、高いpHと豊富なカルシウムを含んでおり、酸度の高いブドウを育みます。
年間平均降水量が約200 mmというこの乾燥した土地で 、優れた保水力を持つ石灰岩と粘土質のおかげで、
水分を維持することができます。

タファル畑の断面(DOQ Priorat)

• 粘板岩(リコレリャ)

土壌の形成時期
3億6千万年〜3億年前

岩の種類
変成岩

• 特徴
茶色または青みがかった色の積層岩と、
細かく 積み重なった シルト(沈泥)が混合した土壌 。(リコレリャ=粘板岩)

• ブドウ栽培への効果
DOQプリオラートを象徴するミネラル豊富なスレート土壌(リコレリャ)。
そのスレートを通って少量の雨が地中に降り注ぎ、ブドウの根はわずかな水分と栄養分を探して地中深く根を張るので、凝縮感と綺麗な酸を持つ、個性的でミネラル豊富なワインが生まれます。

• 標高: 180 – 550 m

• 畑の構成: 10%を 超える斜面が大半を占める。斜面の角度が 25%に達する畑もある。

• 年間降水量: 約200 mm

• 地中海性気候: 山々や風など、地勢 からの影響を受ける。

• 地形の影響から多様な土壌: 石灰岩、ローム(パナル)、粘土質、スレート

• ブドウの特徴: 小粒、低収量 (1 haあたり2,500株)、位置と気候、気温の影響から、フェノール成分が凝縮している。

• ワインの特徴: MWEMの個性的なテロワールを表す豊かなアロマと 、綺麗な酸が生み出すフレッシュでエレガントな味わい。

• 年間ブドウ生産量: 120.000 kg、ブドウ一株につき平均1,350g

• ブドウ畑: 78 haのうち42 haがブドウ畑。その大部分が樹齢 80年以上の古樹 で、その他は 30〜45年のブドウ畑 。

• 標高: 110 – 565 m

畑の構成: 18%を 超える斜面が大半を占める。斜面の角度が45%に達する畑もある。

• 年間降水量: 約200 mm

• 地中海性気候: 山々や風など、地勢 からの影響を受ける。

• 土壌: スレート(リコレリャ)。畑によっては、砂、粘土が混ざる。

• ブドウの特徴: 小粒、低収量 (1 haあたり3,500株)、位置と気候、気温の影響から、フェノール成分が凝縮している。

• ワインの特徴: バランスのとれたフレッシュで余韻の長い綺麗な酸と豊かなアロマと味わいは、複雑で深みのある、唯一無二の個性を持つ。

• ブドウ畑: 42 haのうち30 haがブドウ畑。その大部分が樹齢50年以上の古いブドウ畑で、その他 は樹齢 25〜55年のブドウ畑 。
樹齢100年を超える 「グラン・プレディカット・ネグレ 」の カリニェナのブドウ畑は、1株あたりわずか400gのみ生産。